免許合宿の「最短〇〇日!」は本当にその日数で卒業できるのか

免許を取ろうと思ったとき、通学で取るか合宿で取るか…と言う点について迷う方は多いと思います。この2つを比較したとき、まず第一に挙げられる重要なポイントはやはり「免許が取れるまでの日数」ですよね。合宿免許は通学に比べ圧倒的に早く免許を取れることが大きなメリットで、よく「最短〇〇日!」等と紹介されています。

ここで気になるのは、本当にその「最短」日数で卒業できるのか?ということでしょう。

合宿に来る何割くらいの人が最短日数で免許取得ができるのか

最短と言われると、優秀な人がその日数で卒業できるだけで、普通の人には難しいのでは…と思ってしまうこともあるかもしれませんが、実際の割合としては、概ねAT(オート)で9割以上・MTで8~9割と言われています。

つまり普通の人は殆どの場合最短ストレート合格が可能、ということになります。最短期間というのは法律で決まっている必要な受講時間を、同じく法に定められた一日に受講可能な最大時間受け、滞りなく進められた場合の期間となっています。

教習は二段階に分かれており、ATの場合は第一段階が技能教習12時限・学科教習10時限、第二段階では技能教習19時限・学科教習16時限と定められています。

このうち一日に受けられる時間数が限られているものは技能講習で、第一段階は一日当たり2時間まで、第二段階は一日あたり3時間まで、となっています。MT(マニュアル)の場合も同様に二段階での構成となっており、第一段階が技能教習15時限・学科教習10時限、第二段階が技能教習19時限・学科教習16時限と定められています。

AT、MTどちらも一日の各段階における受講可能時間は同じです。

最短日数は必要な受講時間を一日に受講可能な最大時間数で割ったもので、ATが14日、MTが16日ということになります。ただし、これは飽くまで法で定められた範囲での最短期間であり、教習所によっては休校日や試験日の都合、また混雑するシーズンなどの影響により上記のAT14日、MT16日よりも最短期間が長くなっている場合もあります。

合宿で最短で卒業できない理由

AT9割・MT8~9割が最短で卒業できる、ということは逆に言えば1割弱が延長をする場合があるということになります。この1割になってしまう原因は何でしょうか。つまづいてしまうポイントとしては、技能検査では仮免許取得に必要な「修了検定」、卒業証明書交付の条件である「卒業検定」で、ペーパーテストでは「仮免許学科試験」が挙げられます。

また、教習での課題がクリアできずに復習のため再度同様の教習を受ける「乗り越し」で延長になることもあります。さらに思わぬ落とし穴としては、体調不良や遅刻などがあります。合宿で出来た友達と遅くまで起きていて寝坊したり、なれない環境と疲れによって風邪をひいてしまったりした為に教習が受けられず延長に、というパターンです。

合宿のメンバーの誰かが風邪やインフルエンザなどに感染し、うつされてしまう…ということもあるようです。

延長を避け最短で卒業するためには

まず学科試験においては、覚えることが多いため当然ですが授業をしっかりと聞くことが重要です。さらに、空き時間に復習をして授業で覚えきれなかったことを定着させることも大切です。多くの教習所では自習用の機械やスマホアプリ、PCソフトなどを用意しており、そういったシステムを利用すると良いでしょう。

技能試験においては、緊張や焦りにより冷静な運転ができなくなってしまうことが乗り越しの最も大きな原因です。指導員などに厳しい言葉をかけられて落ち込んでしまったり、小さなミスで慌てて他の部分に気が回らなくなってしまう、周囲との差が広がってしまい不安になる…など要因は様々です。

指導員の言葉は技術指導のためであり、自分に対する叱責ではないということ、そしてミスをしても慌てず「初心者がミスをするのはよくあること」ということを心に留め、落ち着いて自分のペースで運転に臨むことが緊張と焦りを防ぎスムーズに教習を終える為には大切です。

また、体調を崩さないよう夜更かしは避け、食事はしっかりと時間通りに摂るようにし、また万が一周囲に風邪やインフルエンザになってしまったメンバーがいた場合はマスク等を着用し感染を防ぎ、教習が上手く行っているのに失敗する…ということにならないよう気をつけるとより安心できます。

延長になるとどうなるのか

出来る限り対策をしていても、延長が発生してしまうことがあるかもしれません。もしも延長が発生した場合、料金や滞在時間はどう変わるのかよくわからないと必要以上に不安を感じてしまうこともあるので、簡単に押さえておきます。

まず料金についてですが、教習所によるものの多くの場合は乗り越しならば1時限単位での追加料金、検定不合格の場合は再検定分の追加料金、そして日数が変わる場合それに応じた宿泊料金が必要となります。ただし、プランによっては延長料金がかからないものもあり、どうしても不安な場合は利用してみることも検討してみると良いでしょう。

延長日数については、乗り越しでは1日程度で済むことも多いですが、修了検定などの試験の場合検定が行われる日に合わせて2~3日以上伸びてしまうこともあります。

さらに、稀なケースではありますが教習所の制度によっては試験に何度も落ちあまり延長を続けると強制的に合宿を切り上げ、帰宅をさせられてしまうこともあります。

ただ、真面目に教習と授業を受け、学科の勉強を怠らない限り普通はまずこの様なことは起こり得ないため、あまり心配する必要はないでしょう。

最短日数での卒業は難しいことではないが、スケジュールには余裕を持つべき

結論として、最短日数で卒業することは難しくはなく、真面目に勉強し教習を受ければ概ねストレートで卒業することが可能です。しかし、例えば忙しい学生の方や社会人の方で、合宿のために空けるスケジュールを最短日数で卒業することを前提として設定したとき、延長が発生した際に合宿を打ち切るしかなくなり、利用料金だけ支払い結局免許が取れず…といったような状態になってしまうこともあります。

最短で卒業出来る可能性は解説したとおりかなり高いというのが実際のところですが、万が一の延長に備え最短日数+1週間程度スケジュールに余裕を持っておくことをおすすめします。また、「最短日数で絶対に卒業する!」という意気込みは大変素晴らしく、実際に教習や授業を真面目に受けることに繋がるため是非持つべきものではあるものの、延長を怖がってしまうあまり緊張や焦りにつながってしまうこともあります。

最短期間で卒業という目標を持ちつつも、落ち着いて少し肩の力をぬきつつ教習に臨むのが良いでしょう。